一旦香港に飛び、乗り換えて翌早朝フランクフルト着の便しか空席がなかった。
<1>で書いた「イヤ~な予感」とは、「座席の位置」であった。
それは真ん中の4席のさらに真ん中の2席があてがわれたのである。
左から外人、私、ツマ、外人で、しかも両外人とも非常に大柄であった。
トイレに行くのがとても不便であることこの上ない。
触れる膝と肘・・・どっちの肘置きか?ちょっと自己主張して肘で押すと押し返してくる。その肘はエラく毛深くて妙に体温が高い・・・
食事をしたり、映画を見たりしても11時間30分のフライトである。眠れないから余計時間が経過しない。ツマが帰路は「ビジネスクラスにしろ!」と騒ぎたてる。
左隣も右隣もムカツク。
そうこうしているうちにいよいよトイレタイムである。しかし、隣の大男は爆睡中。
「起きてくれないかなぁ。
おぉ~い、そろそろ起きたらどう?
もう起きてもいい頃じゃないか?
おい!起きろって言ってんだよ!!」
というギリギリの状態で彼はすっとトイレへ。「テレバシー、いや呪いが通じた!今だっ!!」と後を追うように私も席を立った。
ところがどうも足の運びがギクシャクしている。「いつものようにビジネスクラスじゃないからか?足がむくんだのか?待てよ、エコノミー症候群か?なぜ、帰りまで待てずに、行きのフライトでなるんだ!」と日頃の運動不足を悔やみつつ足元に視線を落としたところ、慌てて席を立ったため、左右の靴を逆に履いていたではないか・・・
そんなオチャメなオットである・・・
つづく
ズボラなオットの緻密な旅計画<5>
2006.07.03
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