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シェリーが旅立つ

2005年11月24日(木)18:50頃、シェリーは息を引き取りました。
9歳9ヶ月でした。
ここから先は私のための記録。
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まだ受け止められないので。ごめんなさい。


2005年11月23日(水・祝)突然立てなくなった日
お休みなので10時頃起きる。
シェリーの異変に気づく。立とうとしてもグシャッと潰れるように前から倒れてしまう。右前足に力が入らないようだ。体温もいつもより低いようでなんとなく冷たい。いつもガツガツ食べるのにゴハンに見向きもしない。水はいつも以上に良く飲む。飲み始める前に首がガクガク震えている。13:30頃血便。14時過ぎにも血便。うまく歩けないのに頑張ってトイレに行って排泄する姿は健気である。
あいにく祝日のため主治医は休診、近所の動物病院も休診。以前の主治医のもとへ行く。
体重:7.85kg
体温:36.8℃
四肢が麻痺しているとのこと。特に右前足がひどく、体重を支えられなくなっている。
レントゲンからは骨の変形その他、麻痺を示すものは見当たらなかった。血液検査も値が標準より高いもの、低いものがいくつかあったが異常な数値ではなく、麻痺の原因は不明。痛みに対する反応などの状況から頚椎の神経に問題がありそうとのこと。心臓が肥大し、心雑音もひどいため、全身麻酔が必要なMRI検査は危険との判断。(ヒトの場合、じっとしていられるので麻酔は不要)
獣医師には楽観はできない、最悪の場合は今夜が山場ということもありえますと言われた。堪えていた涙がふいにこぼれる。
一時的にステロイドの量を増やすことになった。食事ができないのでウォルサムのConvalescence Supportという高カロリーのパウダー(プロテインのようなもの?)をいただく。
1袋47gのパウダーを50℃のお湯100mlで溶き、シリンジ(注射器の針のないようなもの)を使って飲ませる。他の3頭たちにフードをあげていると欲しがるので、いつのも半分以下ぐらいをあげてみた。残さず食べた。口から食べられるようだと一安心だ。柿をむいていたら欲しがるので2切れほどあげた。手を噛まれそうな勢い。こういう時、普段は私が不快の意を示してシェリーをたしなめるのだが、こんな状況では些細なことがいちいち嬉しい。
昨日までは普通に階段の昇り降りもしていたのに…。
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2005年11月24日(木)朝
朝から良く水を飲む。ステロイドの副作用と思われる。
昨日の流動食をかけたフードをガツガツ完食。これだけ食べられれば安心。体温も昨日より高いようだ。
私が家を出る前に排泄をしていなかったので、フリーにして留守番させることにした。体温が下がることのないよう、デロンギを近くに置いてつけたままにしておく。
仕事先から鍼治療をしてくれる動物病院に予約の電話をする。ひょっとしたら鍼で少しは麻痺が良くなるかもと期待して。一番早い日をお願いして、月曜日の朝一に伺うことにした。
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2005年11月24日(木)夜
仕事中は胃のあたりが落ち着かない気分。家に着いたらシェリーが冷たくなっているんじゃないか、いやシェリーのことだから案外平気かもといろいろ考える。考えるつもりじゃないのに頭をよぎる。
仕事を終えて帰宅。
バタバタとシェリーの足音が聞こえる。リビングのドアはすりガラスがはめられており、シェリーがドアのところで待っているのが透けて見えた。
良かった、大丈夫そう。
よろよろと倒れそうになりながら水飲み場へ行くので、容器を持って飲ませようとしたが口をつけようとしない。ドッグベッドで休ませる。排尿した跡があった。トイレに行くのは辛かったようだ。再び体温が下がってきたようだ。舌の色が白っぽくなっている。横になったまま排便。鼓動が弱くなっている。その後ぎゅっと四肢を伸ばした。シェリーがこれから旅立つのだと分かった。「シェリー!シェリー!」何回呼んでも反応なし。
急いで近所の動物病院へ抱えていく。シェリーの体は弛緩していてぐにゃぐにゃだ。
涙が止まらず、受付で状況をうまく説明できない。
酸素吸入や心臓マッサージの甲斐なく心停止を確認。
排泄物で汚れたりしたのできれいにしてもらう。
帰宅した彼が、異変に気づき動物病院に来る。状況説明。
棺に横たわっているシェリーはただ寝ているだけのように見える。まだ温かいのに。呼吸をしていないのが信じられない。
シェリーは私の帰りを待っていてくれたのだと思うと切なくなる。
シェリーと家に帰る。
動物病院で紹介されたペット霊園に連絡。お別れの準備をしなければいけない。
私たちが食べ終わるか21時を過ぎるとお座りしてこちらをじっと見つめて食事を要求するモルトが、今日はソファで丸くなっている。いつもと違うのを感じているようだ。
モルトとキャンティが慰めてくれる。ジンはマイペース。慰めてくれるといっても、モルトは単なる鼻水狙いのようだが。
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2005年11月25日(金)
朝、花屋さんに行く。あまり種類がなかったが、ユリ、ガーベラ、菊などを買った。家に戻ってシェリーの棺に入れる。ジン、モルト、キャンティもシェリーとお別れさせる。
車に乗せて斎場へ向かう。道中いろいろなことが思い出されて涙が出てくる。頭もボーっとしてるし、お迎えを頼んだほうが良かったか…。
霊園に着いてシェリーと一緒に火葬場へ。数珠を渡されシェリーの足に付ける。布をかける。これが最後のお別れ。
待合室で待っている間、平井堅のnostalgiaが何度も頭を駆け巡る。
涙は涸れないと知った日。

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この記事を書いた人

東京在住。犬のいない生活なんて考えられない!犬中心の毎日を送っています。趣味はアジリティー(ドッグスポーツ)と写真。

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