2016/09/07

ノエルの足跡2 ノエちゃんのママになるからね!

訓練初めの数日は、これまで経験したことのないことばかり覚えなければならないので、とても疲れてしまいました。
私はわりと小さいときから目が悪かったので、歩くことに恐さを感じたことはありませんでした。
「かわいいパートナーがほしい!犬と暮らしたい!」
不純なことだと叱られるかも知れませんが、それが私がアイメイトを持とうとした 一番の理由でした。
でもハーネスを握って動かさないようにして犬にぴったりついて行くのはとてもテクのいることだと思いました(今は何でもないんですけれど)。しかも訓練の始まったときはまだまだすごく暑かったのです。コースを一回りして部屋に戻ると、私は速攻お昼寝をするのでした。
「それではお疲れさまでした」
指導員のSさんがそう言ってドアを閉めようとすると、ノエルはくるっと振り向いて、彼の後を追おうとしました。
「叱ってください」
すかさずSさんが言います。
「いままでパパだった人が、自分とこのおねぇさんだけを残して去って行く・・・。」
ノエルはSさんが行ってしまった後もじーっとドアを見つめて、耳をすますのでした。
「ノエルちゃん?」
呼びかけてもちっとも反応しません。がっかりして私は眠ってしまいました。
「食事を上げまーす」
大きな声がして(ノエルはピクリと耳を動かしました)Sさんがやって来ました。私はドライフードの入ったボウルに水を注いで、ノエルの前に置きました。
「ウェイト(待て)」
そして、OKの声とともに勢いよく食べ始めます。Sさんはまた二人を残して去って行きました。
ボウルはあっと言う間に空っぽになりました。
「おいしかったねぇ!よかったねぇ!」
声をかけるとノエルが「ぐーっ」といってしっぽを大きく振りました。
やったぁ!
ついにノエルが私の声に答えたのです!
「がんばってノエちゃんのママになるからね!」
私も尻尾があったら振り回したい気分でした。
ノエルの足跡3 犬は飼い主に似る?!
ノエルの足跡とは

ヒトミ

著者:ヒトミ

東京在住。犬のいない生活なんて考えられない!犬中心の毎日を送っています。趣味はアジリティー(ドッグスポーツ)と写真。

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